アニュアルレポート

欧米の機関投資家を対象としたある調査では、定性的情報や無形資産の評価に40%以上のウェイトをかけて投資判断をしているとの結果があります。業績動向や財政状態などが、投資の意思決定プロセスに大きな影響を及ぼすことは事実ですが、「企業の将来価値を買う」投資家にとって、こうした数値のみが絶対要件になり得ないことをこの調査は物語っています。

こうしたことからも、アニュアルレポートに限らずIRコミュニケーションでは、マネジメントの経営理念や成長戦略は言うに及ばず、研究開発力や製品・サービスの市場優位性、ブランド力、人材など数値では表わすことのできない「無形資産」を自社の強みとして効果的に表現することが重要になっています。加えて近年は、企業評価や投資判断において、ESG(環境・社会性・ガバナンス)要因を財務パフォーマンス同様に重視する風潮がグローバルに広まりつつあります。

アニュアルレポートは、年に一度の決算報告を目的とする、単なる「年次報告書」ではありません。アニュアルレポートは、それを手にする株主や投資家に、自社の存在価値や将来価値を正しく伝え、ひいては長期的な企業価値の向上に資する戦略的IRツールとして機能させることが大切です。

魅力あるアニュアルレポートの基本要件

魅力あるアニュアルレポートの基本要件(図)

PASSION: 経営者の情熱を伝える

国際社会や地域社会、そして業界の中で、自社がどのような使命感で社業の発展と企業価値向上に取り組んでいるのか。アニュアルレポートは、そんなトップマネジメントの経営にかける情熱が株主や投資家にダイレクトに伝わるものでなくてはなりません。アニュアルレポートは単なる「報告書」ではなく、経営者の意志が伝わる「メッセージブック」と位置付けられることで、その存在価値はずっと高まるのです。

VISION: 経営ビジョンを共有する

企業や経営者が、株主・投資家から「信頼」と「共感」を得るには自社の経営ビジョン、つまり「あるべき将来の姿」を明確に示す必要があります。成長戦略や経営目標が、経営ビジョンの実現手段として語られた時、初めてそれは大きな説得力を持つことになります。経営ビジョンの共有は、株主・投資家との信頼関係の礎であり、同時に市場における自社の評価変動を最小限に抑える役割を担います。

DIRECTION: 経営の方向性を示す

株主・投資家の多くは、事業の動きや経営の方向性について、時にその真意を測りかねることが少なくありません。四半期決算の開示などにより財務情報のタイムリー・ディスクロージャーは進んだものの、長期視点の成長ストーリーの訴求がコマ切れになる傾向が強まっています。企業の将来価値の訴求に軸足を置いたアニュアルレポートが、何よりも投資家から重宝される大きな理由がそこにあります。

CONFIDENCE: 自信をもって率直に語る

投資家は、経営者が事業環境をどのように認識し、また将来の成長に向けてどのような経営課題に取り組んでいるのか、率直で自信に満ちた言葉を期待しています。アニュアルレポートでは、業績が好調な時も厳しい時も、それぞれの状況下にふさわしい、真摯で率直なメッセージを発信することで投資家との信頼関係をより深めることができるのです。

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