最新動向(IR関連ニュース)

代表取締役社長等を退任した相談役・顧問等の開示状況

東京証券取引所は、2018年1月より、東証上場各社に対して、コーポレート・ガバナンス報告書において、代表取締役社長等を退任した相談役・顧問等の状況を任意で開示することを求めている。2月までに新しくコーポレート・ガバナンス報告書を更新した企業のうち、相談役・顧問等の状況を記載した企業は26社にすぎず、記載していない企業は208にのぼる。まだ2ヶ月という短期間ではあるが、相談役・顧問等の開示は、ほとんど進展していないといえる。
開示企業26社のうち、相談役・顧問等がいるのは、その半数の13社である。人数は、銀行等で最大9人というところもあるが、多くは1~3名である。相談役・顧問等のほとんどは非常勤であるが、多くは会社から報酬を受けている(銀行等は、人数は多いが報酬を受け取っているのは1名だけである)。 サンプル数が極めて限られていることと、任意で開示した企業だけからのデータなので、日本企業全体の状況とは、異なっている可能性は高い。実際、相談役・顧問等を有する企業の比率や、常勤の比率がより高いことが予想される。昨年行われた東洋経済CSR調査では、相談役・顧問制度を導入している割合は62.4%であった。しかし、これもアンケートに協力した企業での割合なので、実態はより高い可能性がある。
相談役・顧問等の開示は、まだ始まったばかりであるが、少しでも多くの企業がこの開示を行うことが望まれる。海外投資家を中心に、日本企業のコーポレートガバナンスにおいて、相談役・顧問等の存在が大きなテーマとなっている。投資家の要望は、単純に相談役・顧問等の廃止を求めるのではなく、その実態の把握にある。すなわち、相談役・顧問等が、どのような役割を担って、どのような待遇を得ているのかを知ることを求めている。その意味では、今回の東京証券取引所の取り組みは意義のあるものであり、さらに、開示を行った企業は、IRの観点から評価されるべきであると考えられる。

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